支援を語るという支援 ― 言葉の中で深まる実践
笑いが起こる会議は、支援が動いている証
支援会議では、笑いが起こることが「いい会議」のサインとされています。
それは冗談を言い合う場という意味ではなく、安心して語れる空気が生まれているということ。
緊張や批判の空気ではなく、「こんなことがあってね」と自然に話せる雰囲気。
支援の本質は、まさにそうした語りの中に息づいているのだと思います。
語ることで、見えなかった支援が浮かび上がる
「○○さん、最近自分から手伝ってくれるようになりました」
そんな一言から、「それ、△△さんの声かけがあったからかも」と別のスタッフが返す。
そのやり取りで、ひとりの子どもを支える“支援の連なり”が見えてくる。
語り合うことは、支援を「共有」するだけでなく、「発見」し直すことでもあるんですよね。
記録だけでは残せない“支援の温度”
書類には残らない小さな笑いや表情の変化。
それを言葉にして共有するとき、支援はデータから“物語”へと変わります。
数字や報告ではなく、「あのときの空気」「その子のまなざし」を思い出しながら語る。
そこにこそ、現場の支援が持つリアリティと温度があります。
語り合うことが、支援を育てる
笑い合いながら語る時間は、チームの心をほぐし、次の実践を動かすエネルギーになります。
支援を語ることは、支援を振り返ること。
そしてそれは、次の支援を形づくる“準備の時間”でもある。
言葉が交わされるその瞬間に、支援はまた少し深まっていく。
そんな会議が、私はいちばん好きです。
コラムについて
日々の活動の中で出会った出来事や心に残った一言、小さな気づきを綴っていきます。それぞれの立場にとっての学びやヒントになれば嬉しく思います。
著者プロフィール
こどもサポート はるかぜ 代表
保護者や子どもたちと日々向き合いながら、運営や経営の立場からも支援のあり方を考えてきました。これまで、人に話すのもためらうような失敗もあれば、思わず飛び上がるような成功も経験してきました。
そうしたリアルな瞬間や運営の中で見えてくる課題を、できるだけ等身大の言葉でお届けしていきます。
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