遊びは“勉強”になる?
「遊びって、ただの暇つぶしじゃないの?」
そんなふうに思う大人もいるかもしれません。
けれど、子どもたちを目の前にしていると、遊びの一つひとつが “学びの芽”になっていることを実感します。
ブロックを積む子どもの姿を見てください。
倒れないように、どうやって積もうかと真剣な顔。あれはまさにバランス感覚と集中力のトレーニングです。
絵を描くときはどうでしょう。頭の中のイメージを形にしようと工夫を重ねる。それは自己表現の方法を広げる時間です。
そしてごっこ遊び。お店屋さんやお医者さんになりきるとき、子どもたちは友だちの気持ちを想像しながらやりとりしています。相手の立場を思い描く力が、自然と育っているのです。
現場で子どもたちを見守っていると、ふとした瞬間に「あ、今まさに」と感じることがあります。
遊びは、机に向かってドリルを解くような“勉強”とは違います。
けれど、その経験が確かに後の学びや生活の土台になっていくのです。
大人が「遊び=余分な時間」と思ってしまうのは、もったいないこと。
むしろ、遊びこそが子どもたちの未来を支える栄養なのだと、私は思います。
「遊びは“勉強”になるのか?」
私はその答えを、子どもたち自身が教えてくれていると感じています。
それを確かめる方法があります。
ちょっと外に出て裸足で歩いてみてください。
草の感触、土の冷たさ、石ころのゴツゴツした刺激――忘れていたはずの“発見する喜び”を思い出すはずです。
大人の私たちも、きっと遊びから学び続けられるのだと思います。
コラムについて
日々の活動の中で出会った出来事や心に残った一言、小さな気づきを綴っていきます。それぞれの立場にとっての学びやヒントになれば嬉しく思います。
著者プロフィール
こどもサポート はるかぜ 代表
保護者や子どもたちと日々向き合いながら、運営や経営の立場からも支援のあり方を考えてきました。これまで、人に話すのもためらうような失敗もあれば、思わず飛び上がるような成功も経験してきました。
そうしたリアルな瞬間や運営の中で見えてくる課題を、できるだけ等身大の言葉でお届けしていきます。
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